業界のルールと最近の動き
ガイドライン・不適切な買い手・国の資格

M&A仲介は今、
信頼される業界に
変わろうとしている。
仲介会社が急に増えた一方で、強引な営業や、問題のある買い手に会社が渡ってしまう問題も起きました。
そこで国と業界が、ルールを整えています。
面接で「業界の課題は?」と聞かれたときに答えられるよう、流れを押さえましょう。
- 国のガイドラインと業界団体の動き
- 不適切な買い手の問題と、その対策
- 2027年に始まる予定の国の資格試験
Q1どんなルールがあるの?

中心は中小企業庁の中小M&Aガイドラインです。2020年にでき、2023年の第2版では手数料を契約前に書面で説明すること、2024年の第3版では営業や広告の禁止事項、利益相反(どちらかを不当に優遇すること)の禁止、不適切な買い手を排除することなどが加わりました。
2021年には国のM&A支援機関登録制度が始まり、国の補助金を使えるのは登録した支援機関に頼んだときだけになりました。登録数は3,399件(2026年3月)です。
業界団体は2021年に「M&A仲介協会」としてでき、2025年にM&A支援機関協会へ名前を変えて、FAやマッチングサイトの会社も加わりました。
両手取引(売り手と買い手の両方から報酬をもらうこと)は禁止されていません。そのかわり、利益相反の管理と、依頼者への説明が強く求められています。
Q2「不適切な買い手」の問題とは?

2024年に大きく報道されたのが、ルシアンホールディングスによる買収の問題です。報道によると、同社は約2年で30社以上を、10社を超える仲介会社を通じて買収し、買った会社のお金を吸い上げたとされます。取引先や社員への支払いが止まったり倒産したりし、売った社長の個人保証が外れないままのケースもあったと報じられました。

2025年8月には国が「中小M&A市場改革プラン」をまとめ、買い手の信用調査、手数料の公表、利益相反のルールの具体化、資格制度などを進めています。
Q3国の資格試験ができるって本当?

中小企業庁が中心となり、M&Aを支援する人のための「中小M&A資格試験」を準備しています。2026年3月の検討資料では、実務・財務税務・法務・倫理の4科目、パソコンで約60問・120分、合格の目安は7〜8割。初回は2027年はじめの予定と報じられています。
資格試験の中身や日程は検討中のため、変わる可能性があります。
「M&A仲介業界の課題は何だと思いますか?」と聞かれたら
課題と、自分ならどうするかをセットで話します。
一番の課題は、業界への信頼だと思います。
2024年には不適切な買い手の問題が報道され、ガイドラインの改訂や資格制度づくりが進んでいます。
私は、買い手のことを十分に調べ、手数料もきちんと説明することで、社長に安心して任せていただけるアドバイザーになりたいです。
ポイント批判で終わらせず「だから自分はこうする」で締めると、誠実さが伝わります。
まとめ
- 中小M&Aガイドライン:2020年に作成、2023年に第2版(手数料の説明)、2024年に第3版(営業・利益相反・買い手の排除)
- 2021年に支援機関登録制度。補助金は登録した支援機関に頼んだときだけ
- 2024年に不適切な買い手の問題が報道。買い手の信用調査や情報共有が進む
- 業界団体は2025年からM&A支援機関協会。国の資格試験は2027年はじめの予定
- 両手取引は禁止されていないが、利益相反の管理と説明が求められる