M&Aアドバイザーの仕事のリアル
1日の流れ・電話の量・向いている人

電話と手紙で社長に会い、
1〜1.5年で
初めての成約。
M&A仲介の仕事は、年収の高さばかりが注目されます。
でも実際は、電話と手紙で社長に会いに行くところから始まる、地道な仕事です。
入社してから後悔しないように、1年目のリアルを数字で見ておきましょう。
- 1年目の1日の流れ
- 電話の量や、初めての成約までの期間
- 向いている人・向いていない人と、よくある失敗
Q11年目は、どんな1日を過ごすの?


たとえばストライクは、5日間の導入研修のあと、先輩に同行しながら実務を覚え、社内の公認会計士などによる研修やeラーニング(約25講座)もあると求人に書いています。研修の長さや同行のしかたは、会社によって大きく違います。
Q2電話はどれくらいかけるの? 成約まではどれくらい?

| 開拓のしかた | 電話の量 | ほかの手段 |
|---|---|---|
| 電話で開拓する会社 | 1日300〜500件(未経験の1年目は特に、この量が当たり前) | 手紙(DM)も送る |
| 手紙や訪問が中心の会社 | 1日50〜100件くらい | 手紙(DM)・社長への訪問 |
| 紹介やネットワークが中心の会社 | ほとんどかけない | 銀行・会計事務所からの紹介、人のつながり |
Veritas調べ。同じ会社でも部署や時期で変わるので、面接で「新規開拓はどんな方法が中心ですか」と聞いて確かめましょう。
電話からアポになるのは0.1〜1%。ほとんどは断られます。初めての成約までは1〜1.5年が目安です。
「電話300件で社長1人」という言い方もよく聞きます。これは1日の件数ではなく、社長1人に会えるまでに必要な電話・手紙の合計の目安です(アポになる割合が約0.3%のとき)。
上場している仲介会社の公表値から計算すると、アドバイザー1人あたりの成約は年に1件前後(会社によって約0.6〜1.7件)。1件の報酬が大きいぶん、件数は多くありません。
2024年のガイドライン第3版で、相手が望まない営業や誤解を招く広告は禁止されました。電話や手紙の量だけで押すやり方は通じにくくなり、紹介を増やしたり教育に力を入れたりする会社も増えています。
Q3どんな人が向いているの?


Q41年目によくある失敗は?

特に多いのが、初めての成約を焦って1件に集中し、新規開拓を止めてしまうこと。成約まで時間がかかる仕事なので、案件の種をまき続けることが大切です。
そして会社選び。成果が出るまでの生活を支える固定給、育ててくれる教育、会社や銀行からの案件の紹介の3つを確かめておくと、入社後のギャップが小さくなります(中級のレッスン「業界地図」で詳しく扱います)。
「テレアポなど泥くさい新規開拓に耐えられますか?」と聞かれたら
気合いではなく、続けた実績と工夫で答えます。
はい。
耐えるというより、数字を見ながら工夫するのが好きです。
前職では1日80件の電話を1年間続け、断られた理由を毎日メモして話す順番を変えたことで、アポ率を1.5倍にしました。
M&A仲介でも、初めての成約まで1年以上かかる前提で、案件の種をまき続けます。
ポイント面接官は「1〜2年の泥くさい新規開拓に耐えられるか」を見ています。前職で続けたこと(件数・期間)と、工夫して数字が変わった話をセットで話しましょう。
まとめ
- 1年目は研修と電話・手紙が中心。初めての成約まで1〜1.5年が目安
- 電話の量は開拓のしかたで違う(電話中心は1日300〜500件、手紙・訪問中心は50〜100件、紹介中心はほとんどかけない)。アポになるのは0.1〜1%
- 1人あたりの成約は年1件前後(上場各社の公表値から)
- 向いているのは、自分で動けて量をこなせ、誠実で学び続けられる人
- 会社は 固定給・教育・案件の紹介 の3つで選ぶ