未経験からエンジニアへ
スクール・資格・最初の職場の選び方

「転職成功率99%」の
分母を見よう。
未経験からエンジニアを目指す人は、プログラミングスクール、独学、資格など、いろいろな道を考えます。
スクールの広告には「転職成功率98〜99%」とよく書かれています。でも、その数え方を知っている人は多くありません。
未経験からの現実的な道すじを見ていきましょう。
- スクールの数字の読み方
- 国の給付金と資格
- 最初の職場の選び方
Q1スクールの「転職成功率」は信じていい?

主なスクールの「転職成功率」は98〜99%とうたわれています。ただ、注意書きを読むと、分母はどれも「決められた学習と転職活動をやり切った人」です。途中でやめた人や、転職活動をしなかった人は数に入りません。
「Web系企業への就職率」の中身も会社ごとに違います。あるスクールの内訳は、受託開発50%・自社開発44%でした。SESをどう数えているかは、どのスクールも書いていません。

国民生活センターには、AI講座や副業スクールなど「ビジネス講座」の相談が2025年度に3,551件寄せられました。平均の契約金額は通信販売で64万円です。困ったときは消費者ホットライン188へ。
Q2お金の支えや資格は?
国の制度では、専門実践教育訓練給付金で受講費用の最大80%(年間上限64万円)が戻ります(条件あり)。経済産業省のリスキリング支援では、在職中の人が転職を目指す場合に最大56万円が補助されます。対象の講座かどうかを、受ける前に必ず確かめましょう。
| 試験 | 合格率 |
|---|---|
| ITパスポート | 48.6% |
| 基本情報技術者 | 38.3% |
基本情報技術者は2023年度から、パソコンで通年受けられる方式です。
資格はなくても応募できますが、基礎を学んだ証拠になります。インフラの仕事では、AWS認定やLinux・ネットワークの資格が目安としてよく挙げられます(転職サイトの解説)。
Q3最初の職場は、どう選ぶ?

dodaは、インフラの仕事について、基礎を学ぶ→未経験歓迎の求人(SESなど)で現場の経験を積む→実務で腕を磨く→進む方向を決める、の4段階を示しています。テストの仕事は、未経験の人がよく配属される仕事とされます。
未経験可の求人は、技術の条件の代わりに「本気度」「AIの学習を始めていること」「生成AIを日常的に使っていること」などを求めることがあります(求人票)。
dodaで転職した人の平均年齢は、IT・通信系エンジニアで32.2歳でした(2025年)。未経験向けの求人に年齢の上限があるのは、長く勤めて育てる目的で若い人を募集する、法律の例外による場合が多いとされます。

「どうやって学んできましたか?」と聞かれたら
期間・作ったもの・つまずいて乗り越えたことを話します。
いまの経歴に近いものを開いてください
独学で
半年前から、平日は朝1時間、週末は4時間ほど、本と動画で学んできました。
最初の3か月でHTMLとJavaScriptの基礎を学び、その後、前職で毎週手作業でまとめていた売上の表を自動で作る小さな道具を作りました。
データの形がそろわず何度も動かなくなりましたが、エラーの文を一つずつ調べて直しました。
作ったものはGitHubで公開しています。
スクールで
スクールで4か月、Webアプリの作り方を学びました。
卒業制作では、飲食店の予約を管理するアプリを作りました。
課題のとおりに作るだけでなく、予約が重なったときに知らせる機能を自分で考えて足しました。
分からないところはAIに聞きつつ、答えが正しいかは公式の説明で確かめるようにしていました。
仕事の中で(社内の改善)
前職の事務の仕事で、毎月の集計に丸2日かかっていたことをきっかけに、表計算の自動化を独学で学びました。
上司の了解を取って集計の仕組みを作り、2日の作業を2時間に減らしました。
いまはその経験を広げるために、データベースとPythonを学んでいます。
ポイント「勉強しています」だけでは伝わりません。何を、どれくらい、どう工夫したかを、数字と作ったもので話しましょう。
まとめ
- スクールの「転職成功率」の分母は、学習と転職活動をやり切った人だけ
- 給付金で最大80%(年間上限64万円)、リスキリング支援で最大56万円(条件あり)
- 未経験の入口は、SES・テスト・運用監視などで現場の経験を積む道が多い
- 面接では、学んだ期間・作ったもの・乗り越えたことを話す