「エンジニア転職は熱い」は本当?
経験者は12倍、未経験は別の話

求人倍率12倍は、
経験者の
数字。
ITエンジニアの転職は「かなり熱い」と言われます。
dodaの転職求人倍率で、エンジニア(IT・通信)は2026年8月に12.04倍。全職種でいちばん高い数字です。
ただ、この数字には見落としやすい注意点があります。経験者と未経験者で、見え方がまったく違うのです。
- エンジニアの求人倍率と、その数え方
- 未経験の人から見た数字
- 職種ごとの年収
Q1エンジニアの転職は、本当に熱いの?

dodaの転職求人倍率で、エンジニア(IT・通信)は12.04倍です(2026年8月)。全体の2.86倍の約4倍で、前の年の同じ月(10.63倍)より上がっています。経験のあるエンジニアにとっては、はっきりした売り手の市場です。

Q2未経験の人から見ると、どうなの?
ハローワークで「情報処理・通信技術者」の仕事を希望する人で見ると、有効求人倍率は1.48倍です(2026年8月)。前の年と比べて、仕事を探す人は5.8%増え、求人は0.9%減りました。
また、dodaの技術職の求人のうち「職種未経験歓迎」は5.7%でした。全職種の22.6%と比べると、約4分の1です(2026年10月14日の検索)。
ハローワークの求人は、IT企業の中途採用のごく一部です。それでも「ITの仕事を希望する人は増えているのに、求人は増えていない」という動きが出ています。

Q3年収は、どれくらい?
| 職種 | 平均年収 |
|---|---|
| プロジェクトマネジャー | 707万円 |
| セキュリティコンサルタント | 649万円 |
| データサイエンティスト | 539万円 |
| セキュリティエンジニア | 497万円 |
| サーバーエンジニア | 469万円 |
| Webサービスエンジニア | 452万円 |
| SE/プログラマ | 435万円 |
| デバッグ/テスター | 390万円 |
| 運用/監視/保守 | 389万円 |
| ヘルプデスク | 362万円 |
dodaに登録した転職希望者の申告の平均です(2024年9月〜2025年8月)。若い人が多い職種ほど低く出ます。

技術系(IT・通信)全体の平均は469万円で、前の年より7万円上がりました。上流のPMやセキュリティは高く、未経験の入口になりやすいテスター、運用・監視、ヘルプデスクは300万円台です。
求人に書かれた提示額で見ると、数字は高めに出ます(求人ボックスの中央値で、データサイエンティスト約769万円、システムエンジニア約494万円)。働いている人の申告と求人の提示額は、混ぜて比べないでください。
米国では逆に、ソフトウェア開発の求人がコロナ前の約8割まで減っています(Indeed、2026年10月)。日本の「熱い」は、世界共通ではありません。
「なぜ今、エンジニアなのですか?」と聞かれたら
市場の数字と、自分の動機をつなげます。
いまの経歴に近いものを開いてください
未経験(営業など)から
エンジニアの求人は多い一方で、未経験歓迎の求人は限られていると理解しています。
それでも目指すのは、前職の営業でお客様の業務の困りごとを何度も聞き、自分で解決できる力がほしいと感じたからです。
半年前から独学で学び、社内の集計作業を自動化する小さな道具を作りました。
まずは基礎から教わりながら実務の経験を積みたいです。
エンジニア経験者(転職)
エンジニアの求人が多い今だからこそ、条件だけでなく、どんな経験を積めるかで会社を選びたいと考えています。
これまでは決まった仕様を作る仕事が中心でしたが、これからは何を作るかを決める段階から関わりたいです。
御社はエンジニアが企画の段階から入ると伺い、志望しました。
Webマーケから
マーケの現場で、計測やデータの仕組みを自分で作れる人が足りないと感じてきました。
広告の数字を毎日見てきた経験と、独学で身につけたSQLとPythonを生かし、データを集めて使える形にする仕事に就きたいです。
エンジニアとしての土台を固め、マーケにも強いエンジニアを目指します。
ポイント「求人が多いから」だけでは弱い理由です。自分が何を学び、何を作ってきたかを添えましょう。
まとめ
- dodaの転職求人倍率で、エンジニアは12.04倍で全職種トップ(2026年8月)
- ただし数えているのは「いまエンジニアの人」。未経験の人の競争率ではない
- ハローワークでは1.48倍、未経験歓迎の求人は技術職の5.7%
- 上流の職種ほど年収が高く、入口になりやすい職種は300万円台